釣りに行けない日には・・・

simesaba

2010年04月12日 14:25





本日もお越し頂きありがとうございます





昨日は日曜日でしたが

私は仕事のため出撃できず

モヤモヤした週末を過ごしておりました




が、最近は釣りに行けないからといって

ストレスを溜めまくってもしょうがない

と半ば開き直り気味

まあ、諦めも肝心というところ、ですかね





釣りに行けない時は

本でも読むか・・・

ということで

先日に引き続き、今更感たっぷり系の

あの読み物の続編を購入







『 開高 健 著作  オーパ、オーパ 』

~アラスカ編 カリフォルニア・カナダ編~





この表紙

たいへん好きです




釣りキチ三平風に言うならば

『ウッヒョー! でっけー魚だなや!  魚紳さん!』

『三平くん、ウッヒョーじゃなくて〝オヒョウ〟だよ』

てとこでしょうか

しょーもな・・・






で、中身の方はまだこれから読み始めるので

なんとも言いようがありませんが

今回の舞台は北米大陸

昔から私が憧れを抱いている土地

世界中でどこに行きたいか?

と問われたら、すかさず

カナダ! アラスカ! 

と答えるでしょう

雄大なカナディアンロッキーの大自然の中で

いつか釣竿を振ってみたいものです





思い出します、今から10年くらい前

新婚旅行で訪れた彼の地

バンクーバーからVIA鉄道の列車に乗り

一晩かけてロッキー山脈を越え

カナディアンロッキーの玄関口である

Jasperという小さな田舎町に降り立った時のことを

そこからレンタカーを借り

ロッキー山脈に沿ってカルガリーまで走ったことを

昨日のことのように鮮明に記憶しています







途中、道々に野生動物を見ることが出来た

ムース(ヘラジカ)やカリブー(トナカイ)

ビッグホーンシープ、ブラックベアーといった生き物達を

車窓からまじまじと近距離で見ることができ

これは、私をひじょうに興奮させるものだった

残念ながら、警戒心の強いグリズリーは

遠めにすら見ることはできなかったが






北緯53度のその土地では

短い夏を少しでも長引かせるかのように

陽が暮れるのが遅い

そう、〝白夜〟である

切なげで、それでいて温かい光を放つ夏の白夜

いつまでも夕方が続くようなオレンジ色の時間

日本ならすぐに過ぎ去ってしまう夕方のあの色が

午後3時頃から9時くらいまで延々と続き

10時頃になってようやく薄暗くなるのだ

さしずめ、夕マズメがずっと続く

ってとこでしょうか・・・ゴクリ






Jasper から更に北に50km、Hinton というもっと小さな町

その日、Hinton郊外にある、その名もブルーレイクという名の

美しい湖の畔に立つロッジに宿泊した私達は

荷物を解くと、途中のスーパーで買った

いかついサンドイッチとビールを手に

湖畔から突き出た桟橋に向かった






程なくして、4、5人の青年達が

大陸らしい大きい4輪駆動車から釣竿を片手に降りてき

桟橋で釣りをし始めた

その内の一人が気さくに話しかけてきた

たしか、ショーン君だったかな

その湖にはパイクがいるらしく

彼らが釣りをする様子をしばし眺めていたが

どうもその日は食いが悪いようで

一旦車に戻ったかと思うと

ガシャガシャと大きな音を立てながら

ビールの箱を持ってきて、一同飲み始めた

『一緒に飲もうよ!』と

私と妻にビールを差し出したその笑顔は

今でも忘れられない

私のカタコトの英語にもしっかりと受け答えをしてくれ

意気投合し桟橋の上で即席飲み会になったっけなぁ

彼らは今頃どうしてるかなぁ・・・





そんな思い出を呼び起こしてくれた

『オーパ、オーパ』

いまだ脳裏に残る思い出の景色と重ねて

読み進んでいくことにする






文章は、じっくりと読むつもりだが

所々に挿し込まれた写真が気になって仕方がない

パラパラとページを捲っては

途中途中の写真を先に眺めてみた






舞台はカナダよりもっと北のアラスカ

その昔、よく読んでいたカヌーイストの 野田 知佑氏の本にも

度々登場していた場所である

美しいカナダの大自然が

北に進むにつれて殺伐とした景色に変わっていく

極寒の地と呼ぶにふさわしい

人々を寄せ付けない荒々しい世界がそこには広がる






なぜだか、そんな世界に惹かれる自分がいる

冒険心を掻き立てられるのか

原始の暮らしに近い生活を送っている

そこに住む人々の暮らしに

どこか郷愁のようなものを感じるのか






日本という、物質的に豊かで便利な国に生まれ住みながらも

決して物質的には豊かではない、厳しい土地に暮らす人々に

憧れや羨望の念を抱いたりもする

〝無いものねだり〟と言ってしまえばそれまでかもしれないが

必要最低限の暮らしが

一番人間らしい生き方のような気がしてならない






日々進歩を続ける物質社会に飽き飽きした今

誰しもが心の豊かさを求める時

〝原始の暮らし〟に

それを見出そうとするのかもしれない




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