2011年02月03日
フライフィッシングのとびら 3
本日もお越し頂きありがとうございます
フライフィッシングのとびら
実釣編をどうぞ
≪実釣編≫
キャスティング練習を繰り返し、なんとか形になってきた
「じゃあ、そろそろ釣ってみますか」 とお師匠様から声が掛かる
「今日は底の方に張り付いてるから、ショット打ちましょうかね」
極小のガン玉をティペットに取り付ける
練習した通りにキャストし、少し沈めて様子をうかがう
「ラインの先がすう~っと入っていくから見ときや」と小次郎さん
何度目かのキャスト後、言われたとおりにラインが
スウ~ッ と入っていったので合わせを入れると
ギラッ!ギラッ! と銀鱗が煌めき
心地良い感触が手元に伝わってきた
左手でラインを手繰り寄せランディング
フライフィッシングでの初のお魚〝ニジマス〟が上がってきた
しばし、その魚体の美しさに見惚れる
初めてフライで釣った魚に感慨も一入だ
その後何度かラインの動きでアタリを取り、数匹掛けたが
どうも手前の方に居る魚の活性が高いように思い
足元から4、5m付近を流してみる
それほどの近距離なら、はっきり言って魚の姿が丸見えだ
ラインの動きでアタリを取るまでもなく、サイトで狙ってみる
ポンドタイプの管理釣り場ではあるが、水は向かって右から左に流れていて
魚たちは一様に上流に頭を向け、底の辺りに留まっている
フライの存在を魚に気付かせるように目の前を流すが
近寄ってきて、ついばむような仕種を見せるが
なかなか食いつくまでには至らない
違和感を感じているのか、見切られている感じがする
何かが違う・・・
少し離れたところでuedaさんと小次郎さんに指導しているお師匠様の声が聞こえてきた
「フライ先行で流して・・・・・・・」
は! そういうことか!
自分のラインを見てみると、確かに魚の目の前をフライが流れてはいるが
水面に浮かんだメインラインに引っ張られる形で流れている
これでは違和感を感じるはずだ
次は、キャストする方向をやや左に変え、フライが先行するように流してみた
ふわふわと漂うように流れるフライを パクッ! と咥えるのが見えた
すかさず合わせを入れるときれいに乗った
その後も、サイトやラインの動きでアタリを取り何度か掛けたが
ランディング直前でバラシを繰り返し
結局、午前中は4匹釣り上げただけに終わった
だが、釣り上げた数がどうのではなく
初フライフィッシングで魚を釣った喜びが、私の心を満たしていた
昼食後、釣りを再開したが
しばらくアタリらしいアタリがない
アタリはなくても、キャストの気持ちよさだけでも
十分楽しさを味わっていた
でも、少し気を緩めると手首も緩んでしまい
バツンッ! という鈍い音と背中に何か当たる感触が
あ・・・自分釣ってもた・・・となる
しばらくノーバイトの時間を過ごしていると
横で見ていたじゅんさんが
「今、2回ショートバイトがありましたね」
え? まじですか? 全然気付きませんでしたけど・・・
今まで、スウ~ッとラインが入っていくアタリを待っていたが
もっと細かいアタリがあるようだ
「ラインに出にくいアタリは、ほとんど毎回あるんですよ」 とお師匠様は仰られる
なるほど! もう少し注意してラインを見ることにすると
ほんの一瞬だけ フッ! とラインが動くのが見えた
それこそ、ほんの5cmくらいラインが動く感じだ
これか!
合わせを入れると一瞬遅く、空振り
「コンマ2秒遅かったですね~」
でも、今のでまた新たな発見をした
小さなラインの動きも見過ごすまいと、ジッとラインを見つめる
するとまた フッとラインが動き、合わせを入れる
竿で合わせていては間に合わないので
左手でラインを引っ張ることで合わせを入れる
よしッ! 乗った!
後はラインを手繰り寄せファイトを楽しみ、ランディング
・・・しようとしたらバレてしまったが
「一連の流れがスムーズで、ベテランさんみたいですよ」と
くすぐられるような言葉を頂く
半分以上はお世辞かもしれないが
褒められるのは、たいへん気持ちがよいもの
じゅん先生、生徒をやる気にさせるのがたいへんお上手です
その後、ティップで誘いを入れるテクニックや
もう少しレンジを下げた方がよい・・・などなど
色々と教わった通りにやってみると
その都度すぐに魚からの反応が返ってくる
やはりここでも的確なアドバイスである
太陽の向きが変わって水面の照り返しでラインの動きが見づらくなってくると
細かいアタリを取ることができなくなっていた
するとお師匠様が 「どうですか?」 と、すかさず声を掛けてくれる
「じゃあ、次はショートピッチで引いてみましょう」
左手で細かく細かくラインを手繰り、アクションをつけると同時に
少しラインにテンションを掛けて引いてくるやり方だ
お手本を見せてくれる時にも、しっかり魚を釣っておられます
何度も何度も同じコースを通した後なのに・・・流石です
その後、同じようにショートピッチを試してみるものの
なかなかヒットしない
今日教えて貰ったことを一通り色々と試すこと何十回
ふとしたことに気がついた
時々何かモワ~という違和感を感じることがある
もしかして・・・このモワ~っとしたやつアタリかなぁ・・・
次にモワ~とした違和感を感じた時に
左手のラインを引っ張ってみた
すると心地良い重量感が手元に伝わり
ギラリ! ギラリ! と光っているではないか
やっぱり、そうだったのか!
これが分かると、面白いようにアタリが取れるようになり
その後は次々とヒットを繰り返した
辺りが薄暗くなり始めたので納竿
皆様に挨拶をし、解散
こうして、私の初めてのフライフィッシングは終了した
帰りの道すがら何度も何度も口にした言葉
「いや~おもろかったですね~」
今まで、憧れだけの世界だったフライフィッシング
実際に体験してみて、その面白さの一端を垣間見ることが出来た
これはきっと奥深いフライフィッシングの世界の
ほんの入口程度に過ぎないのだろうが
どこまで深い世界なのか
もっと見てみたいと思ったのは
偽りのない気持ちである
2011年1月30日
今年になって早1ヶ月
今年最初の素晴らしい出会い
それはフライフィッシングとの出会いであり
素晴らしい人たちとの出会いでもあった
≪ 御 礼 ≫
今回、お世話してくださった皆様に
心からお礼を申し上げます
本当にありがとうございました
ご自身は一切釣りをせず
指導に当って頂いた〝じゅんさん〟
時に講師役、時にカメラマン、時にランディングと
ひたすらに参加者を楽しませようと振舞う姿に
感動すら覚えました
寒い中、皆を楽しませて頂き
感謝の気持ちで一杯です
ありがとうございます
そして講師を務めて頂いた〝秋師匠〟
超初心者の私にも親切丁寧に分かりやすいご指導を頂き
ありがとうございました
微塵も偉そうな素振りを見せず、技をひけらかすこともなく
長年かかって培った技術や知識を惜しげもなくご教授される姿に
人としての大きさを感じ入りました
また機会がありましたら、ご指導の程
宜しくお願い致します
じゅんさんと共に企画してくださった〝小次郎さん〟
背中を押していただいたお陰で
こんなにも楽しい世界を知ることが出来ました
ありがとうございます
そして楽しい時間を共有してくださった
〝uedaさん〟〝ゴッキーさん〟
ありがとうございました
これからも、どうぞ宜しくお願い致します
2011年02月02日
フライフィッシングのとびら 2
本日もお越し頂きありがとうございます
フライフィッシングのとびら
本編をどうぞ
1月30日、午前6時
小次郎さん、ゴッキーさんと京都駅で合流
他の皆様とは大阪の某所で待ち合わせ
初対面の方々、久しぶりにお会いする方との挨拶もそこそこに
本日の目的地〝千早川マス釣り場〟を目指す
金剛山の中腹に位置し、近くには楠木正成ゆかりの千早城がある
大阪府と奈良県との境にあたるこの辺りは
標高約600mで夏でも涼しい場所である
峠道を登っていくにつれて徐々に雪が濃くなっていき
路面は完全に凍結している
スタッドレス必須とじゅんさんが言っていたのはこのことだったのか
現地に到着し、まずは身支度、そして釣りの準備に取り掛かる
予想以上の寒さで、手が悴んで言うことを利かない
どうにか準備を整え、いざスタート
今日の講師である、じゅんさんの釣りのお師匠さんからご挨拶
「フライはかれこれ30年以上やってるので・・・」
「ポケットはたくさん持ってます」
「何でも聞いてください」
と心強いお言葉を頂く
そしていよいよ人生初のフライフィッシング
〝フライフィッシングのとびら〟が開かれた
まずはお師匠様の説明を聞きながら、実演指導を拝見する
う、美しい・・・
なんと華麗なループを描いていることか
心の中で感嘆の声を発しながら、少しでも技を盗もうと注視する
まずは基本中の基本ピックアップからバックキャスト
そこからオーバーヘッドキャストへの一連の流れを教わる
≪キャスティング練習編≫
一通りの基本を教えて頂き
早速竿を振ってみる
バックキャストで手首を返さないように気をつけながら
前後に少しずつラインを伸ばしていく
時々後ろでパチンッ!とクラック音が鳴ってしまう
どうやら手首が返ってしまっているようだ
しばらく繰り返していると、ラインを運ぶ感覚が掴めてきた
隣で竿を振っている小次郎さんから
「ちゃんと振れてるやん」 と言葉を掛けていただく
なんだか照れくさいけど嬉しい気持ちが込み上げてきた
おもろい! これ! (心の声)
しばらくすると、じゅんさんから
「前に振る時、もっと軽く振ってもいいですよ」とアドバイスを受ける
軽~く振ってみると、お!なんかいい感じ
「いいですね~、きれいなループですよ」
きっと初めてのフライフィッシングで
知らず知らずの内に緊張していたのか、余分な力が入りすぎていたのか
それを見逃すことなく的確なアドバイスをくれる、じゅんさん
アドバイス通りにやってみると、面白いように効果が表れ
更に少しコツを掴んだような気がした
それからしばらくは、この感覚を身体に刷り込むように反復練習を繰り返す
バックキャストはビシッ!っと耳の辺りでしっかり止め
フォワードキャストはゆったり軽く振る ・・・ブツブツブツブツ
これを頭の中で呪文のように唱えながら
黙々と練習を繰り返す
グローブから出ている指先は冷たくて感覚がなくなりつつあるが
その辛さもさして苦にならないほどに面白さが高まっていく
次第に辺りは吹雪になってきたので一旦休憩を入れることに
皆で休憩所に集まりコーヒーブレイク
熱々のコーヒーが胃の腑に染み渡り、いつも以上の格別の味がする
寒さに震えながらも、外で飲むコーヒーがこれほど美味いと思ったことはない
それもこれも、こうして集まった釣り仲間と
上手い下手や、年齢差など関係無しに
好きな釣りに興じ、時間を共有しているからだろう
なんて素敵な時間なんだろう
心からそう思った
次回≪実釣編≫につづく

くわしい写真でよく分かる!初歩からのフライフィッシング
ナチュラム価格 1575円

つり人社 フライの話が止まらない!
ナチュラム価格 1470円
2011年02月01日
フライフィッシングのとびら 1
本日もお越し頂きありがとうございます
【フライ・フィッシング】 - Wikipedia
フライ・フィッシング(英語 : fly fishing)とは、欧米式の毛針であるフライを使う釣りである。起源はイギリスにあるとされる。
日本の伝統的な毛針を使った釣りであるテンカラ釣りがこれと大きく異なる点は、リールを使用しないことと毛針による誘い方の違いである。
フライ・フィッシングの要素を大きく4つに分けると次のようになる。
・キャスティング
・ファイト
・タイイング
・自然観察
いずれの分野も一朝一夕で身につくものではなく、奥の深い趣味と言えるが、この釣法の独特の技術と趣味性から、一般的にはハードルが高いという面もある。
Wikipedia にこう書かれているように
フライフィッシングは難しいものだと
私は思っていた
今回の〝フライフィッシングのとびら〟企画の
きっかけになったゴッキーさんの記事に
「私も興味はあるが、敷居の高いイメージを持っている
二年後くらいから始めようかなぁ」
そんなコメントを入れた
これを目にした小次郎さんと、今回の主催者のじゅんさんは
「二年後とか言わんと、やったらええねん」
「まずはなんでもやってみることやな」
そんなことを話していたらしい
それから程なくして
〝フライフィッシングのとびら〟の
お誘いを頂き、参加させて頂くことになった
ゴッキーさんがブログで記事にされたことをきっかけに
今まで〝いつかはやってみたい〟と思っていたことが
〝いつか〟ではなく、現実のものになったのだ
参加することが決まってから
フライフィッシングの最初の難関
キャスティングの動画などを見てみた
その独特のキャストは
今までやってきたルアーフィッシングとは大きく異なる
ルアーは、ある程度ルアーそのものに重量があるため
ルアーを投げるという感覚だが
フライの場合は、フライ自体が極めて軽量であるため
フライを投げるのではなく、ラインを〝運ぶ〟といった感じ
果たして私にそれができるだろうか
不安が頭をよぎった
繰り返し、繰り返し何度も見る内に、少しずつではあるが
頭の中でイメージは出来てきた
手首が開かないように・・・
前に押し出す感じで・・・
竿を持たずに素振りもしてみた
手首を固定して、押し出すように
なんとかなるかな
あとは実践の中で修正してみるか
そういや昔、子供の頃に 釣りキチ三平 を見て
釣竿の先に毛糸を付けてフライの真似事をしたなぁ
そんなことを思い出したりもした
不安と期待の交錯する日々を過ごすこと数週間
遂にその日を迎える
次回本編です

フライフィッシングは難しいものだと
私は思っていた
今回の〝フライフィッシングのとびら〟企画の
きっかけになったゴッキーさんの記事に
「私も興味はあるが、敷居の高いイメージを持っている
二年後くらいから始めようかなぁ」
そんなコメントを入れた
これを目にした小次郎さんと、今回の主催者のじゅんさんは
「二年後とか言わんと、やったらええねん」
「まずはなんでもやってみることやな」
そんなことを話していたらしい
それから程なくして
〝フライフィッシングのとびら〟の
お誘いを頂き、参加させて頂くことになった
ゴッキーさんがブログで記事にされたことをきっかけに
今まで〝いつかはやってみたい〟と思っていたことが
〝いつか〟ではなく、現実のものになったのだ
参加することが決まってから
フライフィッシングの最初の難関
キャスティングの動画などを見てみた
その独特のキャストは
今までやってきたルアーフィッシングとは大きく異なる
ルアーは、ある程度ルアーそのものに重量があるため
ルアーを投げるという感覚だが
フライの場合は、フライ自体が極めて軽量であるため
フライを投げるのではなく、ラインを〝運ぶ〟といった感じ
果たして私にそれができるだろうか
不安が頭をよぎった
繰り返し、繰り返し何度も見る内に、少しずつではあるが
頭の中でイメージは出来てきた
手首が開かないように・・・
前に押し出す感じで・・・
竿を持たずに素振りもしてみた
手首を固定して、押し出すように
なんとかなるかな
あとは実践の中で修正してみるか
そういや昔、子供の頃に 釣りキチ三平 を見て
釣竿の先に毛糸を付けてフライの真似事をしたなぁ
そんなことを思い出したりもした
不安と期待の交錯する日々を過ごすこと数週間
遂にその日を迎える
次回本編です